森林は使わないと意味がない。
当初、私がこの業務を始めたばかりの頃の話。この言葉が何を意味するのか、全く理解が出来なかった。
それは「森林というものは環境の要であって、温暖化にも大変重要な役割を持っている」という、何の疑問を持つことなくそういうものなのだと義務教育の中で教えられた知識があったから。
だからこそ、木を切ることは悪であり、大切にしていかなくてはいけないものだと感じていた。
と、自分の中にそんな前提があったからこそ、社長が何を言っているのか全く理解が出来なかったし、正直なところ逆に「環境破壊だ」くらいに思っていた。
そんな疑心暗鬼な状態から始まったこのバイオマス事業であったのだけれど、今ではすっかり「森林を定期的にアウトプットできる理想的な方法」を考えている。
一度、森林の整備業務を行っている方に依頼をして、岐阜県高山市の山林を見せて頂いたことがある。
林道の中を車で入っていくのだが(確か三菱のアウトランダー)、とても道なんて呼べたものではないほどガタガタで、そのあたりの絶叫マシンよりよっぽど縦横無尽に揺れた。
(高山の林道)
そんな状態で森林間伐の様子を見たことで、現在のバイオマス発電用木材需要と現場の供給量に圧倒的な乖離があることを確信した。
やはりもっと小規模でやっていく必要があると。
古くなった森林をエネルギーとして使うというのは、本当に素晴らしいことだと思う。
それがしっかりと将来性を持って運転できれば。
結局、何事もバランスが大切だということ。